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全体俯瞰力

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

再び「地頭力を鍛える」より
今回は「全体から考える」フレームワーク思考力について

(下記色文字引用部分)
フレームワーク思考で「思考の癖を取り払う」
全体を高所から俯瞰する

地頭力の中でもこの全体俯瞰力の占める割合は大きい。

「思考の癖を取り払う」あるいは「思い込みをなくす」というフレームワーク思考の思想を実現するためには、

この第一ステップが最大のキーポイントだからである。

これは、課題に着手するときには必ず「一歩引いて考えてみる習慣をつける」というのが有効である。

自分自身の目線でなくて、思いきり「上空から」見た客観的な視点で対象の課題の全体俯瞰をすることによって、

自分が知らずに持っている偏ったものの見方を排除するのである。

「ズームイン」の視点移動で考える

全体俯瞰している人としていない人の思考パターンで顕著に表れる違いが、

視点の移動の仕方である。

全体俯瞰している人は他人に説明するときも

必ず誰もが共有している全体像から当該テーマにズームインして入ってくる為に

誤解が少ないが、全体俯瞰力が弱い人は、

いきなり自分の視座・視点(相対座標)から説明を始めて、

必要に迫られて思いついたように全体像に話を広げていく(ズームアウト)ので、

初めて話を聞いた人にはどこの話をしているのかわからないことが多い。

この「視点移動の癖」というのはフェルミ推定の解答の仕方にも表れる。

ズームイン型の視点を持つ人は全体を網羅的に押さえてくるが、

ズームアウト型のひとは自分のよく知っている部分をまず詳細化するという解答の癖がある。

思考実験として

「いまあなたが東京都知事選に立候補したとしたら何票とれるだろうか?」

というフェルミ推定をしてほしい。

あなたがまず自分の知人の数を考え出したとしたら、

それがズームアウトの視点である。

上空から自分を第三者的に見ていれば「自分の知り合い」というのは、

あくまでも可能性の一つでしかない。

網羅的に事象をとらえるなら、

例えば

東京都の人口→有権者→当日の投票者→浮動票→マイナー候補に投票する層→自分の政策やプロフィールに惹かれる人・・・のように考えるのが自然だろう。

これが「ズームイン」の視点移動である。

ポイント

対象とする課題の全体像を高所から俯瞰する全体俯瞰力(ビッグピクチャーシンキング)

ズームインの視点移動

東京都知事選の立候補の例では、
私も見事に自分の周りの人をかぞえ始めていた。
思考の癖とは恐ろしいものである。

全体俯瞰ができるようになると、
はじめに全体像をとらえた後で部分像へ「ズームイン」の視点移動で考えるが、
「視点の低い」人はまず身の回りのこと、
あるいは「とっつきやすい」ところから入って全体に広げていく「ズームアウト」的な視点の移動をとる。

「とっつきやすい」という罠に私も時々はまり
全体最適の思考にいたらず、部分最適で満足してしまうことが多いです。
この全体俯瞰力とベクトルを逆転して考える癖をつけるだけでも、
問題解決に向かう姿勢が違ってくると思います。

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