表面的なテクニックにはしっていませんか?
「ペーシング(合わせる)でラポールを構築、ラポールが構築された状態でリーディング(誘導)して相手に求める変化をおこす」
コミュニケーションの真の目的とは「相手に何らかの影響を与え、変化を作りだす」ことです。
もちろん普段の友達同士、近所付き合いでの何気ない会話などもコミュニケーションなんですが、
今回は真の目的のコミュニケーションに絞って学習していきます。
ラポールを平たく単純な言葉で言えば信頼関係。
で・す・が・・・
NLP的にいえば無意識レベルの同調、共鳴とでもいうのでしょう。
(ここでいう「共鳴」とは「物理現象」としての「共鳴」の意味です。「共感する的な意味あい」ではありません。)
コミュニケーションの真の目的に達するにはこの無意識レベルのラポールの構築が必要になります。
変化とは感覚の変化であり、その変化は無意識レベルでおきます。
ラポールのある状態を作るにはNLPではペーシングというテクニックを使います。
ペーシングを使って、相手の話し方や呼吸、状態などに合わせていきます。
例えば、声の調子やスピード、リズム、音程など・・・
他にも相手と同じ姿勢を作るミラーリング、相手の言った事を繰り返すバックトラッキングなどもあります。
もちろん、その間の相手へのキャリブレーション(観察)により非言語のメッセージを読み取る必要もあります。
で、このペーシングスキルを使えば本当に無意識レベルのラポールが築けるのか?ってことなんですが・・・
このペーシングを表面的なテクニックとしてとらえていたら全くラポールなんてできないと思います。
話はそれますが、少し前にフジTVの番組で、伝説のマナー講師の方が出られておりました。
もうそこそこお年を重ねられた女性講師なのですが、熱血?、ビシビシと依頼先の企業の社員をしごいていきます。
そのマナー講座受講後の会社の業績も上がるそうで、この講師の先生(マナー会社代表)は確かにすごいと思いました。
で、スタジオでも出演者にマナーのレクチャーを行いました。
出演者の1人に「おい、そこの猫背、もっと背筋伸ばして・・」のような発言されていました。
私はズーっとこの方に何か違和感をもって番組を見ていたのですが、この瞬間わかりました。
「あっ、この人は、本当にスキルだけなんだ」と。愛や真心という言葉が出てきたとしても決して本心ではないでしょう。
本当にマナーを教える方ならば、人の生理的欠点を全国ネットで言うのでしょうか?
もちろん番組的には、このぐらい白熱した方が面白いかもしれませんが。
確かにマナーがきっちりしていると、気持ちがいいですし、かっこいいです。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
表面上のテクニックを使おうとする方々が多すぎるような気がします。
「あなたは仮面をつけたセールスマンから何かを買いたいんですか!」
これは以前に山崎啓支さんがセミナーで言われていた言葉です。
私結構、ズッシッときました。
調剤薬局で働く私は一日にたくさんの患者さんと接します。
多い時は一日200人を超すこともあります。
そんな中「仮面をつけた薬剤師」になっているときもあったのです。
表面的なテクニックを使ってラポールを作ろうとしても、
無意識は馬鹿ではありません。ちゃんと感じとります。
この前のNLPラーニング1Dayセミナーで、山崎さんが次のようなことをおっしゃっていました。
ラポールはテクニックではなく人の存在そのものです。
あなたがいかなる存在であったとしても、あなたの全てを承認できる私であればラポールはできます。
どうすればそういった人間になれるかが実は大切なんです。
テクニックで外見的に呼吸を合わせても、形を合わせたとしても、価値観を合わせたとしても
もし内心であなたの事を軽蔑していたとしたら、あなたはなぜか私を信用できないし、抵抗をするでしょう。
安全・安心を満たせばラポールはできます。
私自身が安全・安心な存在、歩く安全地帯だったとしたら、
もうペーシングする必要はなくなるんです。あなたが守る必要がなくなるからです。
だからペーシングなんてしなくてもラポールはできるんです。
本質を学んだとしたらテクニックも使えるようになります。
しかしテクニックをテクニックで学ぶと、とても表面的で操作的なものになります。
人は何故操作をしたがるのか、コントロールしたがるのか。
それは安全でいたいから。あなたは他人から操作をされたいのでしょうか?
それが分かれば自ずと自分がすることがわかるのではないでしょうか。
このことはペーシングの話をされるときには必ずされています。
ペーシングする前に自分自身の人としての在り方に焦点をおく。
ペーシングについてのことを書こうとしましたが、ちょっと脱線してしまいました。
ペーシングについてはまた次回、書いていきたいと思います。
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