ニューロロジカルレベルと願望実現
願望実現などの話でよく言われる一つに、こんなことがあります。
「あなたが望んだことはすべて叶っている」
これは意識的に望んだかどうかは別にして、すべて叶っているという意味です。
つまり無意識(潜在意識)が望んだことも含まれているということです。
今の環境や状態・状況は自分自身で引き寄せたものになります。
現状というのは自分の内なる部分を物質として投影しているということです。
まずはこのことに気づくことから始めます。
<負のサイクル>という記事の中でこんなことを書きました。
セルフイメージが「私は被害者だ」という話です。
「あの人のせいで人生がくるった」「社長のせいで仕事がつまらない」
「あの人がいなければ、もっと楽しいのに」「職場があんなところにあるから遅刻ばかりするんだ」・・・等
自分の外部に影響力を求めてしまっているのです。
そしてこれをロバートディルツ博士のニューロロジカルレベルを使って説明しました。
ニューロロジカルレベルとは意識レベルを階層的に体系化したものです。
通常は5つのレベルから成り立ちます。
①環境レベル
②行動レベル
③能力レベル
④価値観・信念レベル
⑤アイデンティティーレベル
番号順にレベルが上がるごとに私たちの深い部分に影響を与えるようになります。
このような図で表されます。
そして上位のレベルが下位のレベルに強い影響を与えます。
下位のレベルもわずかながら上位レベルに影響を与えることもあります。
被害者意識を持つというのは、外部に影響力を求めてしまっています。
ニューロロジカルレベルにあてはめると、純粋に外部といえば「環境レベル」だと思います。
一番の下のレベル、底辺です。
「環境レベルの変化」をスタートとすると・・・
「あの人のせいで人生がくるった」「社長のせいで仕事がつまらない」「あの人がいなければ、もっと楽しいのに」では、
ある人の存在を消さなければなりません。
「職場があんなところにあるから遅刻ばかりするんだ」では、
今の職場自体を他に移す必要があります。(転職という「行動レベル」に移れば話はまた違ってきます)
いずれにせよ、なかなか変えることのできない外部に影響力を持ってしまっていると、更なる負のサイクルへと迷い込みます。
下位層の「環境レベル」の影響をジワジワ浸透させてしまい、
「信念・価値観レベル」で「自分が不幸なのはあいつのせいだ」等という「思い込み」を強化していきます。
そして、「アイデンティティーレベル」では「私は被害者だ」という「セルフイメージ」を確立します。
「セルフイメージ」が「思い込み」をゆるぎないものにし、更に循環するように下のレベルに順次影響力を与え、
更なる「環境レベル」の悪化を招きます。それがまた上位層へとジワジワ浸透し・・・
ここで話を元に戻していきます。
現状というのは自分の内なる部分を物質として投影していることに気づくことが大切だということをお伝えしました。
これに気づかないで、いつまでも外部からの影響によって今の自分があるとします。
するとどうでしょうか?外部を変えないと自分の人生を変えることはできないということになります。
他人や他の物に人生を委ねているということです。
変わらないものを変えようと必死になっているうちに負のサイクルに入ってしまっているのです。
ですから、ここでニューロロジカルレベルの「価値観・信念」「アイデンティティー」のレベルに焦点を向ける必要があるのです。
つまり自分の内部に目を向けるということです。
これは何かを一生懸命頑張って壁にぶつかった場合も同じです。(自分の限界を超えようとしている時)
一生懸命やって目の前に壁が立ちはだかった時、答えは外部にはありません。
自分の内部、ニューロロジカルレベルでの「価値観・信念」「アイデンティティー」での新たな創造が必要なっている時です。
相対性理論を作り上げたアインシュタインの言葉に次のようなものがあります。
「立ちはだかる問題はその問題を作ったときと同じ考えのレベルで解決することはできない」
この言葉とニューロロジカルレベルの話を引っ掛けると次のように理解できます。
「環境レベル」でおきている問題に対して、「環境レベル」での解決を試みようとしても上手くいきません。
もっと上位レベルでの変化が必要になります。
階層レベルをもっと上位に上がっていきます。
そしてスピリチュアルレベルでは視点の変化も行います。
このことはニューロロジカルのワークの部分でもう一度説明していきます。
つまり意識レベルの変化と視点の変化をおこします。
「価値観・信念」とは「思い込み」です。
「アイデンティティ」とは「セルフイメージ」です。
ここで思い描いていることが現状に投影されて、ニューロロジカルレベルでの能力・行動・環境を作っているんです。
意識レベルの深い部分になってくるので焦点を当ててあげないとなかなか気づくことができないです。
ここに気づくことができると「あなたが望んだことはすべて叶っている」の意味がわかってきます。
そして「価値観・信念」「アイデンティティー」レベルでの創造的変化が起きれば、
意識的にも無意識的にも本当に望んでいる願いが叶い始めるということです。
ニューロロジカルレベルのワークがあります。
(私はプラクティショナーなどを受講していませんので、独自の解釈になります。)
これはまず「環境レベル」から順に上位階層に上がっていきます。
そして自分の枠を超えた「スピリチュアルレベル」に入ります。
ここでのスピリチュアルの意味は、自分を超えた組織になります。
家族や会社、社会、そして大自然や宇宙です。
いままで自分から見ていた世界を、視点を変えることにより世界から自分を見てみることです。
ディソシエイトの視点です。
ディソシエイトとは、映画館でスクリーンに映る自分の姿を見ている視点です。(自分の姿が見えます)
自分がスクリーンの中に自分が入り、自分の目から見ることをアソシエイトといいます。(自分の姿は見えません)
ディソシエイト・・・傍観者としての視線で外部から見る。
アソシエイト・・・・当事者としての視線で体験や記憶の中にいる。
「スピリチュアルレベル」に入ることによりディソシエイトできるのです。
ここでは個人という枠から出て、大きなシステムの中での自分の在り方を感じていきます。
そして再び、今度は「アイデンティティレベル」から順に「環境レベル」まで下位層に下っていきます。
このような段階を踏んでいくと、スタートした時点の環境レベルとは、
また違う環境レベルが現れます。
実際のワークでは潜在意識とコンタクトをとりながら、空間を実際に移動して行います。
NLPでは願望実現に使える技術がたくさん存在しています。
その応用を考えると無限に存在しているといってもいいのではないでしょうか。
ニューロロジカルレベルもその中の一つと思い紹介しました。
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コメント
分かりやすい説明ですね!
ありがとうございました。
投稿: 前田 | 2011年4月12日 (火) 19時39分