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意識と無意識、そして「何となく」

意識と無意識。

よく言われる例に、意識は氷山の一角でその下に大きな無意識の領域が存在しています。
意識と無意識のパワーの対比では1:20000ともいわれています。

いずれにせよ人間はある意味で無意識によって支配されているといってもいいかも知れません。

意識=顕在意識

無意識=潜在意識

これが一般的に言われていることです。
言葉の定義としては非常に伝え難い意識・無意識です。
なぜならば意識の世界で無意識のことを話さなければならないからです。
無意識のことを言葉にしていくと矛盾がところどころででるのもその為です。

私は意識・無意識は全体としては「心」と考えています。
そして、これも色々考え方はありますが、「心=脳」と考えています。
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ただし、心を実体として思い描く場合は身体全体を包み込むようなイメージを持っています。
つまり心の中に身体が存在するイメージです。
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この身体の外に心が存在するという感覚を持つ方が何かとイメージングする際、
都合がいいので勝手にこう解釈しています。

実際に脳機能の働きは普段は100%のうち3%しか使っていないといわれています。
3%が顕在意識で残りの97%が潜在意識と考えられます。

ひとりの人間の中には「考える自分」と「感じる自分」がいます。

「思考」と「感覚」です。

思考とは頭で考え、そしてそれは言葉で表される=意識的
感覚とは身体で感じる=無意識的

NLPラーニングの山崎啓支さんの著書でこのあたりはわかりやすく書かれています。

「意識」=「思考(頭)」=「言葉」

「無意識」=「身体」=「感覚」

つまり「考える自分」とは「意識」であり、「感じる自分」とは「無意識」です。

よく例えられる話としては、「わかっちゃいるけど、やめられない」です。
「ダイエット中で食べてはダメだけど、食べてしまった。」
「禁煙中で煙草を吸ってはダメだけど、吸ってしまった。」

意識では分かっているのだけれど、「食べたい、吸いたい」という感覚に負けてしまう。
感覚とは無意識です。無意識の力を考えれば当たり前です。

意識(顕在意識)<無意識(潜在意識)

潜在意識は基本的に自分自身の味方です。
私をいついかなる時も守ってくれています。

人には生きながらえるという本能があります。
潜在意識はそれを「安全・安心」欲求という形で表しています。

では、先ほどの「ダイエット、禁煙」ではどうなんでしょう。
健康面で考えれば、痩せた方が健康であるし、タバコも止めた方が健康です。
潜在意識が自分自身の味方で、生きながらえる本能があれば痩せること、煙草を止めることに協力してくれるのでは・・・

ここが潜在意識の難しいところです。

まず「安全・安心」欲求という観点からいえば、
今、この瞬間無事に生きているということは、安心で安全であるととらえます。
つまり「何かを変える必要はない」と潜在意識は結論付けてしまいます。

潜在意識は、変化することなく現状を維持しようとしているのです。

そしてもう一つ潜在意識の特徴があります。

時間と空間の概念でいうと原則的に潜在意識は「今・ここ」しかありません。

これはどういうことかというと、例を挙げれば簡単です。

「中学生の時に行った修学旅行のことを思い出してください」

「来週の月曜日にする仕事のことを想像して下さい」

どちらもきっとできると思います。
これは頭の中で思い出したり、想像したりしています。
つまり、意識には時間を過去にさかのぼったり、未来に行ったり出来ます。
同時に場所も自由に思い描くことができます。

「いま椅子に腰掛けているお尻の感触を感じてください」

これは今この瞬間この場所の感覚であって、未来でも過去でもありません。
つまり感覚は今しかないのです。
感覚とは無意識だと先ほどお伝えしました。

潜在意識は「今・ここ」しかないということがおわかりいただけたと思います。

メタボリックで数年後には成人病になるとか、煙草をすって数年後に癌になるとか、
そんなことは感覚的には分からないのです。
いつもの方法では潜在意識には伝わらないということです。

「わかっちゃいるけど、やめられない」の原理が少し分かってきたと思います。

このようにひとりの人間の中にも最低でも二人の自分が存在しているのです。
今回の話では「考える自分」と「感じる自分」。
「意識」と「無意識」です。

当然、ひとりの中に二人の自分がいるのですから、葛藤が生まれます。
意識と無意識の間でのギャップです。

それが「今に満足できない」という現象で表されます。

痩せることができない、お金がない、仕事がつまらない、目標が見つからない、いいパートナーにめぐり合えない・・・

こんな時に使うのが無意識に暗示を入れようとするアファメーションです。
肯定的自己暗示。その方法は色々あると思いますが、
エミール・クーエの「私は日々あらゆる面でよくなり続けている」なんかは典型的な例です。
「売上20%アップ」「業務効率化」などもそうかもしれません。
(上記はアファメーション作成のルールは無視しています)

で、それを唱えれば本当に「よくなっていくのか?」「売上が上がるのか?」
「効率化できるのか?」ってことですが。

アファメーションは潜在意識に暗示を入れるものになります。
言葉は確かに潜在意識に届きます。(参考記事)「言葉は無意識にアクセスする

しかしよくある実際はどうでしょうか?(言葉の重要性を知らずに使っている場合です。)
「私は日々よくなっていく」というアファメーションを唱えるたびに、「本当に良くなっていくの?」
「売上20%アップ」というアファメーションを唱えるたびに、「本当に20%売上が上がるの?」
「業務効率化」というアファメーションを唱えるたびに、「これ以上、業務効率化ができるの?」

などと、もしアファメーションするたびに思っていたとしたら、全く逆のことが潜在意識に刻み込まれてしまいます。
アファメーションをするたびに、その何となく不安な気持ち、疑う気持ちが湧き上がるのです。
アファメーションするたびに嫌な感覚を抱いているのです

そう、感覚とは無意識です。言葉よりもダイレクトに潜在意識に入ります。
意外と、気づかずにこのようなコトをしています。

意識=思考(頭)=言葉
無意識=身体=感覚

このようにアファメーションを唱える場合は、言葉よりも感覚を大切にしなければなりません。

「真剣になってもいいが、深刻になるな」

これはセラピストで数多くの書籍類を出されている石井裕之さんの言葉です。
深刻になり眉間にシワをよせ、悲壮感を漂わしてアファメーションを唱えていても全く逆効果なわけです。

そしてさらに怖いのが日々の習慣となっていること。
ある行動の積み重ねが、セルフイメージを作り上げています。
行動自体が暗示となって潜在意識に入り込みます。
もちろん自分では意識しないうちに・・・

この前、私はこんな行動をとりました。

あるスーパーで、カップラーメンを買おうと、商品棚に向かいました。
私はスーパーカップの「しょう油味」を買おうと思いました。188円です。
しかし隣のスーパーカップの「とんこつ味」が128円でセールになっていました。
差額60円です。
私は迷いましたが、何となく「とんこつ味」を買いました。

しかし自宅に帰ってから自分の無意識の行動を意識上にあげてみました。
するとどうでしょう、本当に欲しいものを60円の差であきらめてしまったのです。
たった60円です。本当に食べたかったのは「しょう油味」です。
でも今手元にあるのは「とんこつ味」です。
ちょっと大げさなんですが・・・
でも、潜在意識には60円という感覚が入り込みます。
そして、こういった行動が判断基準を作っていきます。

例は違うにせよ、意外と一日に何回もこのような選択をしている事実もあります。
そして、こういった行動が潜在意識にもっとも入りやすい暗示となります。

そうするとどうなるかというと、「何となく」の判断基準が作られていきます。

実は日頃、「何となく」、こっちにした、やめた、食べた、遊んだ、あれをした・・・・と言うことが結構多いのです。
そして重要な決断も意外と「何となく」という直感めいたもので判断しているはずです。

潜在意識を味方につけているかどうかにより、この「何となく」が人生の差を生みます。
「何となく、こっちを選んだ」結果が幸せな人生を歩んでいる人、
逆に「何となく、こっちを選んだ」結果が不幸せな人生を歩んでいる人。

「何となく」で人生が変わってしまうなんて・・・

もし身近な人で自分のことを「不幸だ」「ついていない」などと言っている人がいたらよく観察をしてみてください。
そして、あなたとの「何となく」の違いを探してみてください。
「不幸だ」「ついていない」と言う人の選択がことごとくあなたと違う場合があります。

「何となく」という感覚は、当然ですが無意識です。
言葉を変えれば、「何となく」は無意識下にあるプログラムです。

プログラムは「繰り返し」と「インパクト」によって作られます。
この場合も同じで、「何となく」は日々の体験の「繰り返し」「インパクト」で作られたと言うことです。
ですから当然ですが、変えていくことも可能だということです。

まず第一歩は、無意識下にある「何となく」を意識にあげてみる。
つまり「気づく」ことから始めてみましょう。

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